マラッカ:マレーシアで訪れるべき歴史と文化が交差する世界遺産都市

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マレーシアで初めての王朝が成立した15世紀。東西貿易の重要な拠点として栄えたマラッカは、その歴史的価値から世界遺産に指定されています。この地には、中国からの移住者やヨーロッパ列強国が支配した文化が融合し、独特の文化が花開いたことが特徴です。美しい古都のスポットを巡り、その歴史を感じてみませんか。

目次

世界遺産の都市マラッカ

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マレーシア随一の観光スポットとして知られる世界遺産の町、マラッカは、マレー半島南部に位置しています。この町は、15世紀にマラッカ王国として誕生し、マラッカ海峡を東西貿易の要衝として大きな富を築き上げました。16世紀には、ポルトガル、オランダ、イギリスがこの地を支配し、西洋と東洋のエッセンスが共存する、世界でも類を見ない多様性に満ちた町となりました。

マレーシアの文化には中国文化の影響が大きく、特にマレーと中国、そしてヨーロッパの文化が融合した「プラナカン文化(ババ・ニョニャ文化)」がマラッカの特徴として栄えました。

西洋と東洋が混ざり合った独自の文化は高く評価され、2008年にはマラッカ市全体がユネスコ世界文化遺産に登録されました。オランダ広場にあるカラフルな建物や、ノスタルジックな雰囲気が漂う町並みは、マレーシアの貴重な歴史遺産です。観光名所はすべて徒歩圏内にあるため、のんびりと歴史を巡る散策がおすすめです。

マラッカの歴史

マラッカ王国の栄華の時代には、マレー文化が発展し、明朝との貿易によって中国文化も取り入れられました。その後、ポルトガル、オランダ、イギリスに支配されることで、この地域独自の文化が形成されました。旧市街には、教会やモスク、中国寺院が混在し、歴史的な舞台が織りなす多彩な文化が息づいています。

マラッカ王国の建国

マラッカ王国は、インドネシアのパレンバンにいたシュリーヴィジャヤ王国の王子パラメスワラによって、1396年頃に建国されました。彼は内乱に乗じて独立を目指しましたが、失敗し、マラッカに逃れて王国を築きました。1405年には、明の永楽帝に命じられた鄭和の艦隊が初めてマラッカを訪れました。マラッカは、朝貢貿易を通じて明国との同盟を強化し、北のシャム王国や南のサムドラ・パサイ王国からの脅威に対抗しました。1414年頃には、イスラム教への改宗を果たし、香辛料貿易の中継港として栄えました。

ポルトガルによる支配

1511年、ポルトガルの総督がマラッカを征服し、ポルトガル領マラッカとして支配下に置きました。この時期、サンチャゴ砦やセントポールチャーチが建設され、フランシスコ・ザビエルが東アジア布教のためにマラッカから出発しました。その後、ポルトガルは1521年にサムドラ・パサイ王国を侵攻して滅亡させました。

オランダによる支配

1641年、オランダ東インド会社はジョホールのスルターンの支援を得て、マラッカを占領しました。オランダはバタヴィアを東南アジアの拠点としていたため、オランダ領マラッカは錫などの輸出をする地方港の一つとして機能するようになりました。

イギリスによる支配

1824年の英蘭協約により、マラッカはアチェ王国との交換でイギリスに割譲され、マラッカ海峡の東側は英国領となりました。その後、イギリスのトーマス・ラッフルズはペナンやシンガポールと共に英領海峡植民地を設立しましたが、シンガポールが急速に発展したため、マラッカの港湾機能は衰退していきました。

マレーシアの成立

マラッカは、第二次世界大戦終戦後の1945年に、再びイギリスの植民地となりました。その3年後の1948年には、イギリス保護領下でマラヤ連邦が成立し、1957年にマラヤ連邦はイギリスから完全に独立を果たしました。1963年年に、シンガポール、イギリス保護国北ボルネオ、イギリス領サラワクがマラヤ連邦と統合し、マレーシアが成立することとなります。

マラッカの見どころ

マラッカは、西洋と東洋の文化が混ざり合った特異な街並みが評価され、ユネスコの世界遺産に登録されています。多様な文化の融合によって生まれたユニークな文化的景観を持つマラッカの観光スポットを紹介します。

オランダ広場

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マラッカの中心地に位置する広場は、多くの観光客が訪れるスポットです。中央には美しい噴水があり、周囲にはオランダ統治時代の教会など、鮮やかなレンガ色の建物が並んでいます。ここでは、有名なトライショーが客待ちをしており、マラッカ観光の起点として人気があります。

セントポール教会

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マラッカにあるセントポールの丘には、ポルトガル時代に建てられた教会跡があります。この教会は1521年に建てられ、聖フランシスコ・ザビエルの遺骨が一時期安置されていた場所でもあります。丘の上からは、マラッカの街や海峡を見渡すことができ、壮大な景色を楽しむことができます。

サンチャゴ砦

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マラッカ海峡に面した、ポルトガルが東西貿易の拠点として1511年に築いた要塞跡。かつては石造りの城壁で囲まれ、東洋一の強固さを誇ったといわれています。城壁は19世紀にイギリス統治時代に取り壊されましたが、石造りの門は当時の姿を今に残しています。

マラッカに行こう

いかがでしたか?マラッカは、マレーシアの中でも歴史的な価値が高く、世界遺産に登録されている街です。ポルトガル、オランダ、イギリスなど様々な国に支配された歴史から、西洋と東洋の文化が融合した街並みが見られます。クアラルンプールから車で約1時間の距離にあるので、気軽に訪れることができます。現地発着ツアーやクアラルンプールからのバスツアーも充実しています。マラッカ名物のニョニャ料理を味わいながら、世界遺産マラッカの魅力を堪能してみてください。

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