トンレサップ湖は東南アジア最大の湖。カンボジアの水上集落の生活を覗きに行こう。

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トンレサップ湖は、カンボジアの中央やや西部に位置しており、「巨大な淡水湖と川」という意味を持つクメール語で呼ばれています。湖の面積は非常に広大で、乾季でも琵琶湖の4倍以上、雨季になると20倍以上にも膨れ上がります。また、湖上に家を建てて生活する人々が百万人以上いることでも知られており、生活に密着した場所でもあります。東南アジア最大の湖であるトンレサップ湖は、観光客にも人気があり、観光と生活の両面に根ざした魅力的な場所です。

目次

東南アジア最大の湖「トンレサップ湖」とは?

トンレサップ湖は、カンボジアのシェムリアップから車でわずか30分の場所に位置する、東南アジア最大級の湖です。この湖では、今も水上生活を営む人々が存在しており、それが世界最大規模の水上居住地として知られています。1つのブロックには1万人、100ブロックあれば100万人以上が暮らしています。

トンレサップとは、クメール語で「大きな川」と「巨大な淡水湖」という意味を持ちます。その名の通り、トンレサップ湖は乾季でも琵琶湖の4倍、雨季には20倍以上にも膨れ上がる大きな湖です。このように季節によって湖の大きさが変わるということは非常に興味深く、日本のような気候に慣れている人にとっては想像もつかないかもしれません。

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しかし、地元の人々はこの変化にうまく適応し、生活に必要な資源を確保するために知恵を絞っています。これが、トンレサップ湖周辺に住む人々の生命力の表れであると言えるでしょう。

トンレサップ湖に住む水上生活者の暮らし

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トンレサップ湖には、水上生活者と呼ばれる人々が住んでいます。水上生活者は、湖や川の上で暮らす特別な生活を送っています。

水上生活者の主な生活手段は漁業です。湖にはたくさんの魚が生息しており、水上生活者は漁師として働いています。彼らは小さなボートに乗り込み、網や釣り竿を使って魚を捕まえます。漁獲した魚は、自分たちの食事として食べたり、売ったりして生活費を稼いでいます。

水上生活者の生活は独特で、自然との共生が重要な要素です。彼らは湖の水質や水位の変化に敏感であり、自然のサイクルに合わせて生活しています。また、湖の周辺には美しい自然景観や多様な動植物が存在し、水上生活者はその自然環境を大切にしています。

しかしながら、トンレサップ湖には数々の問題も存在します。湖上に住む方の多くが無国籍者であり、貧しいカンボジア人だけでなく、ベトナムから逃れてきた人々も暮らしています。彼らの生活を考えると、湖が観光地としてだけでなく、現地の人々の切実な生活の場であることを感じます。

カンボジアのトンレサップ湖に住む水上生活者は、ユニークで興味深い生活を送っています。彼らは湖とのつながりを大切にし、水の上で暮らすことで生計を立てています。このような生活様式は、カンボジアの文化や環境に深く根付いており、地域の一部として大切にされています。

トンレサップ湖をクルーズで巡る

ボートが停泊するトンレサップ川

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トンレサップ湖周辺には、たくさんの小舟が停泊する港があり、そこから小型クルーズ船に乗って湖の観光を楽しむことができます。港は、トンレサップ湖に繋がるトンレサップ川の下流に位置しています。湖へと続くこの港は、クルーズのスタート地点となる場所であり、その規模は非常に大きく、見る者の期待感を高めます。

港を出発してしばらくすると、ボートが進む川幅は急激に狭くなります。そのため、2隻のボートがすれ違うことはほとんどありません。ボートによって異なりますが、船首に柵がない場合もあり、そこに乗ることができると、風を感じながらスリリングな船旅を楽しむことができます。茶色い川の水しぶきを上げながら進むボートは、まるでアトラクションに乗っているかのような感覚を与えてくれます。

トンレサップ湖で水上生活の集落を見学

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ボートが湖に入ると、そこには水上集落が広がっています。湖上での暮らしをしている人々の生活の光景を目の当たりにすることができます。水面に浮かぶ家々は、スーパーや病院なども備えた完全な町のように機能しています。 湖上には、100万人以上の人々が住んでおり、多くの住民は湖で獲れる淡水魚を食べて生計を立てています。

トンレサップ湖にある水上の学校

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トンレサップ湖周辺には水上生活者の子供たちが通う学校も存在します。これらの学校は独自の特徴を持っており、以下にいくつかの特徴を紹介します。

  1. 浮き学校:
    トンレサップ湖周辺の学校は、水上生活者のために建てられた浮き学校があります。これらの学校は、浮き家と同じように湖の水面に建てられています。学校の建物は木造で作られ、バンブー(竹)や木の柱で支えられています。
  2. ボート通学:
    湖に住む子供たちは、学校に通うためにボートを利用します。彼らは自宅から近くの水路にボートを出し、水上を通って学校に向かいます。ボートは彼らの主な交通手段であり、学校への通学経験も特別なものです。
  3. 統合的な教育:
    トンレサップ湖周辺の学校では、水上生活者の子供たちだけでなく、近隣の農村部の子供たちも一緒に学ぶことがあります。これにより、異なる背景や文化を持つ子供たちが交流し、互いに学び合う機会が生まれます。
  4. 持続可能な教育:
    トンレサップ湖周辺の学校では、環境教育や持続可能な開発に関する教育も重視されています。水上生活者の子供たちは、湖や周辺の自然環境と密接に関わって生活しているため、環境への意識や保護の重要性を学ぶ機会が与えられます。
  5. 文化的な教育:
    学校では、カンボジアの伝統的な文化や価値観についても教えられます。伝統的な音楽や踊り、手工芸など、地域の文化的な要素を尊重し、継承するための教育が行われます。

これらの特徴を通じて、トンレサップ湖周辺の学校は水上生活者の子供たちに教育機会を提供し、彼らの特別な環境や文化を尊重しながら成長をサポートしています。

トンレサップ湖周辺の見どころ:高床式住居のコンポンプルック村

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トンレサップ湖周辺には、水深が10mも変化することから、高床式の家が建てられた村が点在しています。 これは、雨季になると水位が上がることを考慮しているためで、床の高さは約10mにも及びます。雨季には、家からボートで移動する必要があるほどの水深となります。

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一方、乾季になると湖畔の大半が水没せずに済むため、高床式住居の柱が露出している光景が見られます。また、この時期は普通に道路を歩くことができ、子供たちが路上で遊んでいる姿も見られます。

さらに、湖に浮かぶ水上家屋もあり、その数は2万戸以上にものぼると言われています。これらの水上家屋には、雑貨店や小学校、病院、教会などの施設も備わっているようです。

トンレサップ湖に行こう

トンレサップ湖は、世界的にも珍しい水上集落が広がる美しい湖です。湖上で暮らす人々の生命力と、自然と共存する文化を感じることができます。トンレサップ湖に暮らす人々の実生活と観光客を案内するようなポイントとでは、対照的な姿を実感することができます。シェムリアップからなら半日で訪れるツアーもあります。カンボジア旅行の際には、ぜひトンレサップ湖を訪れ、現地の人々と触れ合ってみてください。

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