知ってる？シンガポール旅行で違反すると罰金が発生する法律

シンガポールは多民族国家であり、多様な人種が共存することから、特有の法律が数多く存在します。旅行者にとっては、”郷に入っては郷に従え”という言葉が重要になりますが、これらの法律について知らないことが罰金を課せられる原因となる場合があります。そのため、シンガポール旅行を前に、注意すべき法律を知っておくことが必要です。

ガムを持ち込むこと

シンガポールでは、ガムを販売することは許可されていません。さらに、海外からガムを持ち込むことも禁止されています。これは、ガムが街路や公共の場所に捨てられ、景観を損ねることを防ぐために設けられた法律です。シンガポールは、観光立国であるため、市内の清潔さを維持することが非常に重要視されています。

ガムを持ち込む場合は、SGD10,000（約800,000円）の罰金が科せられる可能性があります。罰金額が高額であるため、シンガポールを訪れる際には、必ずガムを持ち込まないように気をつけましょう。

なお、ガムには例外もあります。医師から処方されたガム、または特定の種類のガム（口臭を防ぐためのガムなど）については、持ち込みが認められている場合あります。しかし、これらのガムを持ち込む際には、必ず処方箋や必要な書類を持参することが必要です。

ゴミのポイ捨て禁止

シンガポールでは、ポイ捨てが禁止されています。しかし、街を歩いていると、至る所にゴミ箱が設置されているため、日本のようにゴミを捨てる場所がない、ということにはなりません。ゴミ箱がいっぱいの場合には、近くにある別のゴミ箱に捨てるようにしましょう。また、飲食店などで食事をする場合には、テーブル上にゴミを残さないように注意しましょう。

シンガポールのポイ捨て禁止に違反すると、SGD1,000（約80,000円）の罰金が科せられることがあります。市民や観光客が自らのゴミを処理することで、美しいシンガポールの景観を守りましょう。

路上は禁煙

シンガポールでの旅行中、注意しなければならない法律の一つに、喫煙規制が挙げられます。日本でも路上喫煙は禁止されつつありますが、シンガポールではより厳しく取り締まられています。オーチャードエリアは、2019年から完全禁煙となっています。喫煙可能な場所や灰皿の近くでの喫煙に限定されます。また、「SMOKE FREE」の表示がある場所は禁煙エリアですので、要注意です。

罰金金額は、SGD300～SGD1,000（約2,400円～80,000円）となっています。

道路横断の禁止

シンガポールでは、横断歩道から離れた場所での道路横断が違法となっています。50m以内に横断歩道があるのにも関わらず道路を横断した場合には罰金対象となります。また、シンガポールは運転が激しい国として知られていますので、道路横断に際しては自己責任で安全を確保することが重要です。

罰金金額は、SGD50（約400円）程度です。

唾を吐く行為

この行為は、シンガポールだけでなく、日本でも見かけることがあります。また、中華圏でも男性の多くが（中年以上の方が多いですが）喉を「カッ」と鳴らして、ペッと吐き捨てます。しかし、シンガポールではこのような小さなことでも法律で明確に規定されています。中華圏の人口比率が高いため、このようなルールを法律として制定し、を遵守することが求められています。

罰金金額は、SGD1,000（約80,000円）ほどで、非常に高額なので注意が必要です。

鳥に餌をあげる行為

シンガポールでは「マイナ」という鳥がよく見られますが、彼らに餌を与えることは法律で禁止されています。日本でも同様に、ついつい鳥に餌をあげてしまう人がいますが、それも違法行為ですので注意が必要です。

パンの耳やクッキーのクズを与える行為も罰則があり、SGD500（約2,000円）の罰金が科せられます。鳥に餌を与える行為は、彼らの自然な餌付けを阻害することや、公共の場で餌を与えることで周りの人々の迷惑になることが理由です。

公衆トイレで水を流さない行為

シンガポールでは、公共の場所におけるトイレの清潔さにはとても注意が払われています。警察官が頻繁にパトロールしているため、トイレを汚すことは厳禁です。みんなが快適に使えるよう、清潔に使用しましょう。

罰金金額は、SGD150（約12,000円）です。

駅構内や電車内を歩きまわる行為

シンガポールの地下鉄では、駅構内や電車内でうろうろ歩きまわる行為は違法とされています。具体的な基準は明確にされていませんが、不審な動きをしないようにしましょう。 日本では改札近くの車両に移動するために、電車内を歩くことは一般的ですが、シンガポールでは法律で禁止されているので注意が必要です。

罰金金額は、SGD500（約2,000円）です。

エレベーターでおしっこをする行為

シンガポールは、世界中から人が集まる都市であるため、様々な文化や習慣が混在しています。しかし、その中にはエレベーター内での排尿を行う人もいるということです。このような行為は法律で禁止されています。シンガポール人の多くががエレベーター内で排尿をするとは、さすがに考えられません。シンガポールが多国籍な都市であることからこそ生まれた法律の一つです。

罰金金額は、SGD1,000（約80,000円）です。

室内で全裸になる行為

「えっ？！」と思われるかもしれませんが、シンガポールでは「外から見える範囲での」裸は法律で禁止されています。理由としては、「見ていて不愉快だから。」という分かりやすい理由ですね。また、ホテルの部屋でも適用される法律ですので、カーテンを閉めておきましょう。

罰金金額は、SGD2,000（約160,000円）です。

罰金対象リスト

ここまでに紹介した法律に違反した場合の罰金について、まとめてみました。事前に確認しておくと安心です。

罰金対象行為	罰金
ガムの持ち込み	SGD10,000（約800,000円）
ゴミのポイ捨て	SGD1,000（約80,000円）
路上喫煙	SGD300～SGD1,000（約2,400円～80,000円）
横断歩道以外での横断	SGD50（約400円）
路上に唾を吐く	SGD1,000（約80,000円）
鳥に餌をあげる	SGD500（約2,000円）
公衆トイレで水を流さない	SGD100（約8,000円）
電車内、駅構内を歩き回る	SGD500（約2,000円）
エレベーターで排尿	SGD1,000（約80,000円）
室内での全裸	SGD2,000（約160,000円）

以上が、シンガポールで違反した場合の罰金金額です。注意してシンガポールの旅行を楽しみましょう。

まとめ

日本では考えられない法律があることで知られるシンガポール。多様な文化や人種が共存するこの国で、あらゆる人々が理解できるように法律が制定されています。これらの法律には、国内の清潔さを保つことや、文化を尊重しながらも共通のルールを守ることが含まれています。

これらの法律は、互いに尊重し合い、みんなでシンガポールを良い国にしていこうという思想に基づいています。例えば、ドリアンを電車に持ち込むことは禁止されていますが、罰金の対象にはなっていません。電車内でドリアンの匂いが漂っても、我慢するしかありません。

郷に入れば郷に従え。シンガポール国内を清潔に保ち、互いに尊重し合ってシンガポールをもっと良い国にしていきましょう。