エアーズロック観光を計画中の人必見！行き方や見どころ、歴史をまとめて解説

「エアーズロック」という名前で知られるウルルは、オーストラリアの中央部に位置する世界遺産であり、ウルル－カタ・ジュタ国立公園の主要な観光スポットです。この一枚岩は、圧倒的な存在感を誇り、その迫力は間近で体感することができます。朝焼けや夕焼けの光を浴びて、荘厳にそびえ立つウルルの姿は、心に残る素晴らしい思い出となることでしょう。この壮大なウルル－カタ・ジュタ国立公園は、世界中から多くの観光客が訪れる注目の観光地です。

エアーズロック（ウルル）とは？

オーストラリアの中心部に位置する、高さ348メートルの巨大な一枚岩エアーズロックは、ノーザンテリトリー州にあります。この岩は、アボリジニの言葉で「偉大な石」を意味する「ウルル」と呼ばれており、探検家によって「エアーズロック」と名付けられました。ウルル-カタ・ジュタ国立公園内に位置し、地表に露出しているのはほんの一部で、地中には深さ数キロに及ぶ部分が埋まっています。

ウルルが現在の形状を持つようになったのは、約7000万年前だとされています。この不思議で神秘的な光景は、赤く乾いた大地が広がるアウトバックと呼ばれる平原に、一点だけ存在する光景です。オーストラリアに限らず、他の国を探してもなかなか見られないものです。そのため、世界中から観光客が集まっています。

ウルルは、地質学的にも貴重な存在であると同時に、アボリジニにとっては聖地であり、長年崇められてきました。このため、自然と文化が複合された貴重な世界遺産として登録されています。

エアーズロックの魅力

絶景の眺め

エアーズロックの最大の魅力は、何といってもその絶景の眺めです。赤い砂漠の中に孤立するようにそびえるエアーズロックは、不思議な形状をしており、大自然が創り出した美しい芸術作品のように見えます。特に、日の出や日の入りの時刻には、エアーズロックに太陽の光が当たって、様々な表情を見せます。赤やオレンジ、黄色など、夕焼け色に染まるエアーズロックは、まさに神秘的な美しさがあります。

また、エアーズロックの周囲には、広大な砂漠が広がっており、そこにはユニークな植物や野生動物が生息しています。カンガルーやエミューなどのオーストラリア特有の動物や、エアーズロックにしか生息しない植物も見ることができます。これらの自然を肌で感じながら、エアーズロックの魅力を堪能することができます。

文化的な背景

エアーズロックは、アボリジニにとってウルルと呼ばれ、彼らの文化や信仰にとって極めて重要な場所であります。彼らによれば、エアーズロックは約30万年前に創造された場所で、地球の創造神話に深く関連しています。また、彼らの伝統的な物語によれば、神話的な人物たちがこの場所で数々の物語を生み出し、彼らの人生を形作ってきたとされています。

アボリジニは、エアーズロックを崇拝し、この場所を祈りや儀式の場所として使ってきました。彼らはエアーズロックを守護する精霊たちがこの場所に住むと信じています。

アボリジニの伝統的な音楽やダンスなどの文化体験や、アボリジニのガイドと一緒にエアーズロックを訪れるツアーなど、アボリジニ文化を学ぶことができる機会もあります。

アウトドアアクティビティの充実

エアーズロック周辺には、自然の豊かさを十分に堪能できるアクティビティが数多くあります。まずは、キャンプがおすすめです。エアーズロック周辺には、自然の中でテントを張ることができるキャンプ場がいくつもあります。星空を眺めながら、静かな夜を過ごすことができます。また、夜には星がとてもきれいに見えるため、星座や惑星の観察も楽しめます。

また、エアーズロック周辺には、トレッキングコースもあります。例えば、エアーズロックを周るウルル・ベース・ウォークは、全長10キロメートルほどあり、エアーズロックの周囲を一周することができます。このコースを歩くことで、エアーズロックの姿を様々な角度から見ることができます。そのほかにも、キングス・キャニオンやオルミステッド・ゴージなど、多くのトレッキングコースがあります。

さらに、サファリツアーやヘリコプターツアーもおすすめです。サファリツアーでは、カンガルーやワラビーなどの野生動物を間近で見ることができます。ヘリコプターツアーでは、エアーズロックの上空からの景色を楽しむことができます。また、周辺の峡谷や山脈なども見ることができ、オーストラリア中央部の大自然を存分に感じることができます。

これらのアクティビティを通じて、エアーズロック周辺の美しい自然に触れ、オーストラリア中央部の大自然を体感することができます。

夜空の美しさ

エアーズロック周辺の夜空は、明るい星座や銀河が見えることで知られています。特に、南十字星やミルキーウェイが見えることが多く、見上げるだけで圧倒される美しさです。また、砂漠地帯であるため、光害がほとんどなく、クリアな空気が流れることも星空観察の魅力の一つです。夜の寒さに備えて暖かい服装をして、見上げる星空を堪能してみてはいかがでしょうか。

エアーズロックへのアクセス

エアーズロックは、オーストラリアのほぼ中心に位置しています。オーストラリアの主要都市であるシドニーやメルボルン、ブリスベンなどは、ほとんどが海岸沿いに位置しており、エアーズロックまでの距離は予想以上に遠くに位置しています。

エアーズロック空港

エアーズロックを訪れる際の最も便利な空港は、エアーズロック空港（Ayers Rock AirportまたはConnellan Airport）です。エアーズロック空港は、オーストラリアの北部準州に位置する小さな地方空港で、ウルル（エアーズロック）へのアクセスポイントとして機能しています。

主要な航空会社の中で、ジェットスター航空やヴァージン・オーストラリア航空、Qantas航空などがエアーズロック空港に就航しており、シドニーやメルボルンなどの大都市との直行便が運航されています。

エアーズロック空港から、エアーズロックリゾート内にあるホテルや宿泊施設まで、車で10分程度で到着することができます。

アリススプリングス空港

アリススプリングス空港は、オーストラリアの北部準州にある空港で、準州最大の都市であるアリススプリングス市の玄関口として機能しています。

アリススプリングス空港は、オーストラリア国内の主要都市や地域との間に定期便が就航しています。また、アジアや太平洋地域の一部の国々への直行便もあります。

アリススプリングス空港からはエアーズロックまで約450キロメートルもあり、車で5時間以上かかるため、エアーズロックを短期間で訪れる場合は、エアーズロック空港を利用することが一般的です。

ただし、アリススプリングスやキングスキャニオン、パームバレーなど他の観光地も訪れる場合は、アリススプリングス空港を利用することも考えられます。

エアーズロック空港からエアーズロックリゾートまで

エアーズロック空港からエアーズロックリゾートまでのアクセス方法は、シャトルバスを利用するのが一般的です。シャトルバスは約20分に1本の頻度で運行しており、予約不要で利用できます。エアーズロック空港は小さな空港で、バスの乗り場を見つけることは難しくありません。バスは赤と白のコントラストで、Ayers Rock Resort Shuttleという表示があるので、すぐに見つけられます。

シャトルバスに乗れば、10分ほどでエアーズロックリゾートに到着できます。エアーズロックリゾートにはいくつかのホテルやキャンプサイトがあり、シャトルバスはリゾート内の複数の場所に停車します。ですので、目的地に合わせて降りることができるので非常に便利です。

エアーズロックのベストシーズン

エアーズロックの気候は、乾燥しており、日中の気温が高く、夜は急激に下がる傾向があります。観光に最適なベストシーズンは、4～5月が秋、9～11月が春です。この時期に訪れると、日中は20～25℃程度と比較的過ごしやすく、快適に観光を楽しめます。特に、夏に比べて涼しいため、長時間のアウトドアアクティビティにも適しています。

また、5月から8月にかけては冬場となります。降水量が少なく、天気が良い日が多いため、観光客が多い時期でもあります。ただし、夜は気温が大きく下がるため、防寒対策が必要です。しかし、この時期に訪れると、星空観察ができるため、天文ファンにはおすすめです。

エアーズロックで注意したいこと

登山禁止

オーストラリアのアウトバック地帯にある世界最大級の一枚岩、エアーズロック。その300メートル以上の高さを誇る岩の登山は、広大な乾燥地帯の眺望を求める観光客にとって魅力的なアクティビティでした。

しかしながら、登山中にゴミを放置したり、聖地の砂を持ち帰るなどのマナーの悪い観光客が問題となっていました。アボリジニの文化を尊重し、この地を聖地としていることから、2019年10月26日からエアーズロックの登山は禁止となってしまいました。

また、登山中の事故が多発していたことも禁止の理由です。しかし、エアーズロックは登山しなくてもその美しさを堪能できるスポット。聖地へ足を運んで、自分の目で確かめてみてください。

熱中症や日焼け

エアーズロックは、オーストラリア中部の砂漠地帯に位置しており、非常に高温多湿な気候であることが特徴です。夏の最高気温は摂氏40度以上に達することがあり、昼間の炎天下ではとても暑く、熱中症や日焼けにかかるリスクが高まります。一方、冬の最低気温は摂氏5度以下になることがあるため、防寒対策も必要です。

また、日中の暑い時間帯には直射日光による熱中症や日焼けに注意が必要です。早朝や夕方に訪れることで、過度な日光や暑さを避けることができます。また、日差しによる皮膚のダメージを防ぐために、日焼け止めや帽子、サングラスを着用することをお勧めします。

コバエやスズメバチ

エアーズロックでは、コバエによる被害に注意が必要です。一般的に、ハエの発生は気温が高い時期に増える傾向にあり、ピークは10月から3月にかけてです。日本が冬の時期にあたるこの時期は、オーストラリアでは夏にあたります。コバエは、水分を求めて体にまとわりついてきます。特に目や鼻、口、耳など、体のあらゆる部位に侵入しようとします。そこで、帽子やサングラス、耳栓などを準備し、着用することが有効なコバエ対策となるでしょう。

また、エアーズロック周辺には毒蛇やスズメバチなどの危険な生物が生息していることがあります。トレッキングやハイキングをする場合には、長袖・長ズボンを着用し、適切な靴を履いて蚊や虫刺されからも身を守りましょう。

動物や植物への配慮

エアーズロック周辺には、ワラビー、コアラ、ダイガモ、カンガルーなどの野生動物が生息しています。特に、エアーズロック国立公園内では、レッドカンガルーのような珍しい種類も見ることができます。彼らは自然の中で生きており、彼らの生息地を侵害することは、彼らの生存に悪影響を与える可能性があります。

また、エアーズロック周辺には、アカシアやユーカリ、クワイなどの草木が生息しています。これらの植物は、砂漠環境に適応しており、貴重な自然資源です。観光客は、彼らが生息する地域を汚染しないように、地面にゴミを捨てないようにすることが重要です。また、植物に触れないようにし、壊さないように注意しましょう。

エアーズロックに行こう

オーストラリアの先住民であるアボリジニからはウルルと呼ばれ、古くから神聖なものとして崇められてきたエアーズロックは、伝統や文化、伝説や壁画を通じて人々の生活を知ることができます。また、自然に触れながら、雄々しい姿を目の当たりにすることができるため、多くの観光客に人気があります。ぜひ、エアーズロック観光を楽しんでみてはいかがでしょうか。