ホーチミン廟はベトナムの英雄が眠る場所

ベトナムの首都ハノイには、ベトナム建国の父であるホー・チ・ミンを祀る「ホーチミン廟」があります。ホーチミン廟は、観光客にとって欠かせない名所の一つで、厳重な警備のもとで荘厳な雰囲気を漂わせています。周辺には、ホー・チ・ミンに関する建造物や博物館も多数存在し、見どころが満載です。ホーチミン廟へのアクセス方法や、治安上の注意点についてもご紹介します。

ホーチミン廟とは

ハノイ駅からタクシーで約10分でアクセスできるホーチミン廟は、観光名所として有名です。

ホーチミン廟は、ベトナム建国の父であるホー・チ・ミンの亡骸が安置された場所です。建物は、ベトナム中から集められた自然素材を用いて、1973年から1975年にかけて建造されました。バーディン広場の奥に位置し、毎年多くの観光客が訪れる人気スポットです。

ホー・チ・ミンは、ベトナム独立や民族解放のために生涯を捧げた人物であり、「ベトナム国民の父」として尊敬を集めています。そのため、観光客だけでなくベトナム人も多数訪れ、参拝者は常に長蛇の列を作っています。

入館時間	4月～10月　7:30～10:30（土日祝は7:30～11:00） 11月～3月　8:00～11:00（土日祝は8:30～11:30）
休館日	月曜・金曜 （毎年6月15日～8月15日は改修期間です）
入場料	無料

ホーチミン廟の見どころ

ホーチミン廟には、ベトナム建国の父であるホー・チ・ミンの遺体が納められています。

ホー・チ・ミン主席が亡くなった1969年以来、ホーチミン廟は、彼の遺体を収めるための重要な場所となっています。遺体は特別な処置を施し、ガラスケースに収められ、一般の人々の目に触れることができます。ただし、立ち止まっての鑑賞は禁止されているため、歩みを進めながら彼の姿を見ることができます。

興味深いことに、ホー・チ・ミン本人は自分の死後、火葬を希望していたと言われています。遺書には、ベトナム全土に分骨して欲しいと書かれており、「自分の石碑や銅像も作らないでほしい」という彼の意向も表明されていました。

しかし、ホー・チ・ミンがベトナム民族解放に貢献した功績は計り知れず、彼を称えるためにホーチミン廟が建てられ、彼の遺体が永久保存されることになったのです。

ホーチミン廟の注意点

季節や曜日によって異なりますが、ホーチミン廟の入館時間は限られています。遅くとも11:30以降は、外観のみの見学となります。入館にはセキュリティチェックが必要で、軍隊員による厳重なチェックが行われます。撮影は一切禁止されており、携帯電話やカメラは預ける必要があります。

また、露出の多い服装やサンダル、サングラスの着用は禁止されています。観光客は、敬意を持って適切な服装で訪問する必要があります。さらに、ホーチミン廟内では私語は厳禁となっており、立ち止まることも禁止されています。適切マナーを守って、観光を楽しみましょう。

ホーチミン廟周辺の観光地

一柱寺

ホーチミン廟の周辺には、多くの見どころが点在しています。その中でも人気の高いのが、ホーチミン廟から歩いて数分の場所にある一柱寺です。

一柱寺は、一本の柱に支えられた御堂が特徴的な寺院です。外観は、霊沼池から現れる蓮の花のようにも見え、美しい光景を楽しむことができます。

御堂の内部には、黄金色の観音像が安置されています。この寺院は、リー・タイ・トン（李太宗）皇帝が、子宝を授かるために建立したとされています。彼が蓮の花の上で夢を見てから、観音菩薩が子を抱いている姿を目にし、感謝の意を込めてこの寺院を建てたと言われています。

一柱寺は、ハノイを代表する観光スポットの一つとしても有名で、子宝祈願に訪れる人も多い場所です。ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。

ホーチミンの家

ホーチミンの家は、かつてホーチミン氏が在籍していた大統領府と、ホーチミン氏が実際に生活していた平屋が見学できます。大統領府は、1954年から1969年まで実際に使われていました。平屋の中には、ホーチミン氏の素朴な生活が窺える書斎があり、机の上にはマルクスとレーニンの肖像画が飾られています。また、ホーチミン氏が乗っていたクラシックカーも展示されており、その当時の雰囲気を体感することができます。敷地は広くないので、30分程度で見学が終わります。ホーチミン廟の次に訪れるのもおすすめです。

ホーチミン博物館

1990年5月19日にベトナムの英雄、ホー・チ・ミン誕生100周年を祝してホーチミン博物館がオープンしました。ここでは、ホー・チ・ミンが生まれ育ち、革命家として活躍するまでの人生を知ることができます。手書きの原稿や、当時着用していた衣服など、貴重な資料が展示されています。博物館の周りには広大な庭園が広がっており、ホーチミンの青春時代を思わせる青年期の銅像があります。

ハノイの治安

海外旅行をする際、旅行者が最も気になるのは治安の問題でしょう。ハノイ市内の治安は比較的良好であり、多くの観光スポットがあるメインエリアでは深夜でも人々が賑わっています。このため、一人旅でも安心して観光を楽しむことができます。

ただし、海外旅行においては基本的な安全対策を守ると安心です。例えば、貴重品はチャックつきのバッグを使って身に着けることや、薬や現金は複数箇所に分散して持ち歩くことが重要です。さらに、タクシーに関するトラブルが近年多いため、ホテルのフロントデスクで正規のタクシーを手配するなど、安全な交通手段の利用にも配慮が必要です。

また、現地の食文化を楽しむことも旅行の醍醐味のひとつですが、食べ物に慣れないと食あたりを起こすことがあるため、予防のために日本から持参した薬を携帯することもおすすめです。

海外旅行を楽しむためには、いかなる場合でも安全対策を忘れずに行動することが大切です。

ホーチミン廟へ行こう

ホーチミン廟は、ベトナムの英雄ホー・チ・ミンの遺体を安置する建物であり、多くの人々が訪れる定番の観光名所です。その美しい建築と壮大な歴史は、ベトナムに対する敬意と感謝を表しています。ベトナムの近現代史を知る上でも重要な場所であり、訪れることで深い感動を覚えることができます。ホーチミン廟は、ベトナムを訪れる際にはぜひ訪れたい場所の一つです。