ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院はタイでも有数の美しい寺院の一つであり、その格式の高さから多くの観光客が訪れます。しかし、その中でも特に見逃せないポイントがあります。ここでは、ワット・プラ・ケオ観光をする際に必見の場所やポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
エメラルド寺院ワット・プラ・ケオとは?
ワット・プラ・ケオは、バンコクにある王宮専用の寺院であり、正式名称は「ワットプラシーラッタナサーサダーラーム」と言います。ワットは、タイ語で寺院を意味し、プラ・ケオはタイ語で翡翠という意味です。翡翠でできたエメラルドの仏像が祀られていることから、エメラルド寺院とも呼ばれます。
現在でも続くチャクリー王朝の開いたラーマ1世により、1782年に建てられました。ラーマ1世がエメラルドの仏像を持ち帰り、タイ王国の守護神として安置するために建てた寺院です。建設以来、この地は250年以上にわたりタイ人の信仰を集め、大切な場所とされてきました。他の寺院や遺跡と異なり、現在も王宮として使用されているため、常に手入れが行き届き、美しく保たれています。ワット・プラ・ケオは、タイを代表する観光スポットの一つであり、多くの人々が訪れます。
毎年4月に行われるタイの正月祭「ソンクラーン」の時期には、多くのタイ人が訪れます。エメラルド仏に祈りを捧げ、願いが叶うことを信じています。エメラルドの仏像に祈ると金運が上がるとも信じられ、パワースポットとしても知られています。
見どころ
エメラルドの仏像
ワット・プラ・ケオに祀られるこの仏像は、翡翠で作られた緑色の仏陀像で、その美しさは宝石のエメラルドにたとえられます。また、エメラルド仏の特徴的な点は、季節によって異なる衣装のデザインで、夏、雨季、乾季の3回にわたり衣替えの儀式が行われます。この儀式は、タイ国王自らが毎回執り行っています。
エメラルド寺院は、ヤックと呼ばれる悪魔像が複数配置されており、本堂を見守っています。これは、ヤック像が悪霊からエメラルドの仏像を守るために置かれているためです。なお、エメラルドの仏像はとても貴重であるため、堂内での撮影は禁止されています。
壁画
ワット・プラ・ケオの中に入ると壁画が広がります。これらの壁画は「ラーマヤナ神話」と呼ばれる物語を描いたもので、タイ語では「ラーマキエン」と呼ばれています。ラーマキエンは、ラーマ王の冒険譚であり、壁画はそのストーリーを細部まで描き込んでいます。178枚の壁画が美しく飾られており、その精巧な描写は、文字が読めなくても、壁画を見ればラーマ王の活躍や物語の展開が理解できるほどです。
プラ・シー・ラタナ・チェディ
ワット・プラ・ケオには、鮮やかな金色が輝く仏塔があります。「プラ・シー・ラタナ・チェディー」と呼ばれる黄金の仏塔は、スリランカ様式で作られ、その存在感はまさに王宮の顔といえるほどです。。この仏塔は、タイのラーマ4世がアユタヤの「ワット・プラ・シーサンペット」を参考にして建てたもので、その美しさは目を見張るものがあります。塔内には、仏陀の遺骨である「仏舎利」が納められています。
アンコールワットの模型
なぜタイの寺院にアンコールワットがあるのかと疑問に感じる人もいるかもしれませんが、実はタイの前身であるシャム王国がクメール王朝(今のカンボジア)を支配していた当時、クメール王朝(カンボジア)を訪れたラーマ4世がアンコールワットの建設を命じたとされています。そのため、アンコールワットはタイにとっても重要な文化遺産であり、観光資源としても人気を博しています。
ワット・プラ・ケオのアクセス
バンコクの地下鉄(MRT)を使う
2019年に地下鉄MRTが延長され、ワット・プラ・ケオへのアクセスが大幅に向上しました。新しくできたサナームチャイ駅が、ワット・プラ・ケオへの最寄り駅となっています。バンコク市内の中心のスクンビット駅やシーロム駅から運行しています。サナームチャイ駅から出口1を出て、左に向かって約200メートル歩くとワットポーに到着します。ワットポーからは、約600メートル歩くとワット・プラ・ケオに到着します。サナームチャイ駅からワット・プラ・ケオまでは徒歩で12〜13分ほどの距離です。
水上バスを使う
バンコクの観光名所である「エメラルド寺院」へのアクセス方法は、BTSシーロム線の「サパーンタクシン駅」から徒歩数分の場所にある「サトゥーン船着き場」から水上バスを利用することもできます。水上バスでは、ワット・プラ・ケオの最寄り駅であるターチャン船着場で下船し、そこから徒歩3〜5分ほどでワット・プラ・ケオに到着することができます。
以前はサナームチャイ駅がなかったため、水上バスは便利な移動手段でしたが、現在は地下鉄(MRT)のサナームチャイ駅がワット・プラ・ケオの最寄り駅となり、時間や手間がかかる方法になってしまいました。しかし、バンコクを流れる大きなチャオプラヤー川からの景色をボート上から楽しむことができるので、とても魅力的な体験となるでしょう。
タクシーを使う
ワット・プラ・ケオへのアクセス手段として、バンコク中心部からのタクシー利用もオススメです。150〜300バーツ(約500〜1000円)程度で行くことができ、グループで行く場合はコストパフォーマンスが高くなります。また、タクシーは手軽で快適な移動手段です。ホテルから出てすぐに利用できるため、暑さや待ち時間を気にする必要がなく、ストレスフリーにアクセスできます。
ただし、相場を知らない観光客は、不正な高額な料金を請求される可能性もあります。また、ワット・プラ・ケオ周辺で待ち構えているタクシーやトゥクトゥクも、適正な料金を提示してくれないことがあるため、注意が必要です。Grab(グラブ)などタクシー配車アプリを利用することで安心して移動できます。
ワット・プラ・ケオの営業時間
ワット・プラ・ケオの拝観時間は朝の8時30分から夕方の16時30分までとなっています。ワット・プラ・ケオの見学には時間がかかるため、できるだけ早めに訪れることをおすすめします。入場チケットは15時30分まで販売されていますので、時間に余裕をもって向かいましょう。
ワット・プラ・ケオに行こう
ワット・プラ・ケオには、タイの伝統的なアートや彫刻、宗教的なアイコンなど、見る価値があるものがたくさんあります。ワット・プラ・ケオを訪れることで、タイの歴史と文化に触れ、心が洗われる感覚を味わえます。また、周辺には多くの観光スポットがあり、タイを楽しむことができます。ぜひ、ワット・プラ・ケオを訪れ、感動を体験してください。